私は競馬が好きで、一口クラブで一口馬主をやっています。
出資している馬が未勝利戦でタイムオーバーになりました。タイムオーバーで負けたことが初めてだったので、実際にどういった制度なのか調べてみました。
タイムオーバー制度とは
タイムオーバーになる秒数とは
中央競馬(JRA)ではタイムオーバー制度が制定されています。地方競馬においては、競馬場によって制度があったりなかったりします。
タイムオーバー制度の趣旨は、「調教不十分な馬の出走を防止」し「立て直すための調整期間を与える」と言うものです。
これは厩舎に対する戒めのようなものでもあります。
何秒でタイムオーバーになるかは、年々制度が更新されています。また距離や芝・ダートによっても変わります。
2022年3月時点では以下のような制度になっています。
距離 | 芝コースにおいて行う競走 | ダートコースにおいて行う競走 |
---|---|---|
1,400メートル以下 | 3秒 | 4秒 |
1,400メートル超2,000メートル未満 | 4秒 | 5秒 |
2,000メートル以上 | 5秒 | 6秒 |
距離 | 芝コースにおいて行う競走 | ダートコースにおいて行う競走 |
---|---|---|
1,400メートル以下 | 4秒 | 5秒 |
1,400メートル超2,000メートル未満 | 5秒 | 6秒 |
2,000メートル以上 | 6秒 | 7秒 |
タイムオーバーになるとどのような制裁があるか
未勝利馬 | タイムオーバー1回目は1ヶ月間、2回目は2ヶ月間、3回目以上は3ヶ月 |
---|---|
その他の馬 | 1ヶ月間 |
この表の未勝利馬のカウントは、間にタイムオーバーなしのレースがあっても勝ち上がるまでカウントされます。
出走停止の規定以外に、出走奨励金(出走手当)が半額になるという大きなペナルティーがあります。
タイムオーバーの例外
国際招待競争、レコードタイムが更新された競走はタイムオーバー規定から除外されます。重賞競争においても、未勝利馬以外はタイムオーバー規程から外れます。規程に該当しても採決委員の判断によってタイムオーバーにならないこともあります。
過去タイムオーバーからオープンクラスまで昇級した馬
- ダイユウサク
- フサイチエアデール
- メーデイア
- ヴェルテックス
最も有名なのは有馬記念を勝つことになるダイユウサクです。初戦は13秒負け、2戦目も7秒負けで、のちにG1を勝つことが信じられないような成績です。
重賞を3勝し、G1馬の母となるフサイチエアデールも新馬戦はタイムオーバーで負けています。
社台レースホース所属のメーデイアも新馬戦はタイムオーバーでした。最終的にはJBCレディスクラシックを勝つ名牝に昇り上げました。
2022年3月時点で現役のシルクレーシングのヴェルテックスも新馬戦はタイムオーバーです。タイムオーバーでも名古屋グランプリを勝つのですから夢があります。
この中でもダイユウサクは10秒以上負けており、有馬記念を勝つところまで行っており、とんでもない偉業を達成したのだと思い知ります。私の出資馬もダイユウサクのようになってくれないだろうか…。
タイムオーバーにまつわるエピソード
マルゼンスキー
マルゼンスキーは1974年生まれの外国産サラブレッドです。
生涯8戦8勝でつけた着差は合計61馬身のスーパーホースです。当時外国車ブームがあり、スーパーカーと異名を付けられました。
マルゼンスキーは圧倒的なスピードで、同期の中でも飛び抜けており、同じレースに参加した競走馬がタイムオーバーにならないようにスピードをセーブしていたという逸話があります。
ジュタロウ
2021年11月13日の阪神2レースのダート1800メートル戦にて、2着に2秒4差をつけて圧勝しました。
このレースでは5着以下がタイムオーバーになると言う圧巻のパフォーマンスでした。
アロゲート産駒で非常に期待をしているのですが、2022年3月現在、1勝クラスで苦戦しています。競馬は何があるかわからないですね。新馬戦のパフォーマンスが出せればG1すらあり得ると思うのですが。
最後に
出資馬がタイムオーバーになり、自分を慰めるために記事を書きました。
タイムオーバーにまつわるエピソードや復活した競走馬をご存知の方は教えていただけると助かります。
記事を読んでいただきありがとうございました。