キャロル・S・ドゥエック:著
今西康子:訳
出版社 : 草思社
「マインドセット やればできる!の研究」について紹介します。マインドセットとは心のあり方のことです。
著者紹介
キャロル・S・ドゥエック
スタンフォード大学心理学教授。パーソナリティ、社会心理学、発達心理学における世界的権威。人間の施工様式への関心は30年来で、モチベーション、人間関係、メンタルヘルスに関する研究で大きな業績を上げてきた。
ブックレビュー
レビュー
面白さ :★★☆☆☆
役立ち度 :★★★★★
読みやすさ:★★★★☆
おすすめ度:★★★★★
ビジネス書なので、面白さという意味ではいまいち。
内容は平易ですが、同じような内容が続き最後は疲れるという意味で読みやすさは星4つにしています。
内容は、最高にタメになります。冗長なので全部は読まなくても構いません。スポーツにおけるマインドセット、ビジネスにおけるマインドセット、教育におけるマインドセット等、分野毎の研究があるので、自分に関心のある章だけ読めばいいと思います。
こんな人におすすめの内容
この本は、こんな考えを持っている人は読んだ方がいいと思います。
- 自分に才能に限界を感じている人
- 才能がなければ努力は無駄だと考えている人
- 人生を変えたいと考えている人
- 自分の能力・性格は変えられないと考えている人
また単純に自己啓発本として読んでも面白いです。前向きになれますので、嫌なことがあって明るくなりたい人にも効果はあると思います。
マインドセットって何?
マインドセットとは心のあり方と翻訳されています。マインドセットとは何かが起きた時のその捉え方のことだと私は思いました。
例えば、結果に自信のあったテストの点数が40点だったとします。
この結果を受けて、「自分はダメだ、負け組だ、ついていない」と捉える人と、「次は高得点をとれるために、何から取り組もう」と捉える人がいます。
前者を「硬直マインドセット」、後者を「しなやかマインドセット」と呼びます。
硬直マインドセットとしなやかマインドセットの特徴
硬直マインドセットでは、つまずいた時・試合に負けた時・人から拒絶された時は、失敗と捉えます。
硬直マインドセットの人が意気揚々とするときは、物事が順調に進んでいる時です。それが手に追えなくなると、たちまち意欲が薄れてくる。
対してしなやかマインドセットでは、成長できないこと自体が失敗なのです。失敗は成長の糧と捉えます。
しなやかマインドセットの人は、困難なことがあっても乗り越えようと努力をします。
小学生に楽しいパズルと解かせてから、より難しいパズルを与えると、興味を失う子供と、夢中になって持ち帰りたがる子供に別れるそうです。
マインドセットは変えられる
マインドセットは性格の重要な一部です。でも自分の意思で変えることができます。
また時期によってマインドセットが変わったり、物事によって、硬直したり、しなやかになったりすることがあります。両方を混在して持っていることは普通なのです。
スポーツにおけるマインドセット
マイケル・ジョーダンは努力型アスリートだったそうです。マイケル・ジョーダンは高校代表のバスケットボールチームには選出されなかったのですが、毎朝6時からの早朝トレーニングに励み、腕を磨いたとのこと。
対してジョン・マッケンローはウィンブルドンで混合ダブルスでストレート負けを喫したあと、混合ダブルスには二度と出場しなかった。
しなやかマインドセットと硬直マインドセットでは、スポーツに対する意識も大きく変わっってくるのです。
最後に
まとめ
スポーツでの例を取り上げましたが、ビジネスにおけるマインドセットや対人関係のマインドセット、教育のマインドセットについても書かれています。
特に教育におけるマインドセットは必見です。
最後にはマインドセットをしなやかにするワークショップも記載されています。
マインドセットについてもっと知りたい方、硬直マインドセットかもと考えている方は是非お読みいただければと思います。
「マインドセット やればできる!の研究」のレビューでした。
良いブックライフを!
それでは!